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2016年10月17日(月)

この記事を書いた人: Yosh Yosh

君の名は。 古典×現代×アニメの魅力

忘れたくない人。忘れちゃだめな人!君の名は!

やっと見てきました、大人気映画「君の名は。」
主人公の男子高校生が東京から飛騨に旅する中で、一瞬映った見慣れた駅のホーム。
忘れたくない駅。忘れちゃだめな駅!駅の名は!
そう、実は一瞬だけ、わが地元の名古屋駅が映っていました。
ところどころに入り込むそんな遊び心ににやにやしながら、最後まで楽しく見れました。
宮崎駿に続く新たな定番になる予感!?

まだの方のためにネタバレはしませんよ!

日本人が大切にしてきた「縁」の考え方

とはいえ、映画の魅力を簡単にお伝えしたいと思います。

ずばり、この映画のテーマは「縁」。直接会ったことはなくても、なぜか誰かを知っているような気がする。初めて会ったけれど、なぜか知っているような気がする。
こうした感覚は日本では古来から「縁」と呼ばれてきました。

「袖振り合うも多生の縁」という慣用句もあるくらいです。映画の中でも、この「縁」が大きなキーワードになります。

監督は映画を作るにあたり、小野小町の有名な歌「夢と知りせば」を意識したと言います。
この歌は、恋人に会えたと思ったら夢から覚めてしまったという切ない感情を歌ったものだそうです。
恋愛に限らずとも、ふとしたときに会いたくなる友人や家族は多くの方にいらっしゃることだと思います。
人と人の間にある縁を大切にする私たち日本人の感性は、個人主義が強い西洋社会とは異なる、日本独自の魅力ではないでしょうか。

まるで古典文学を現代社会で表したようなアニメ。だからこそ、君の名は。はシン・ゴジラを超える人気を誇っているのだと思います。

さらに、息を呑むとしか言いようがないくらいの美しい映像美。私が好きなシーンは、主人公が物語のキーとなる山の山頂から雲海を眺めるシーン。
そのときの主人公の心情もあいまって、胸にぐっとくるものがありました。

とはいえ、この監督の真骨頂は、なんといっても、何気ない風景がとても美しくなってしまうところ。女の子が住む田舎町の何気ないワンシーン、男子高校生が住む東京の駅の一コマ。ちょっとした風景が、この監督の手にかかれば美しくなるのです。もしかしたら、私たちは美しい瞬間を数多く見落として生きているのでは――。そんなさわやかな気分にさせてくれるのも、この映画の魅力だと思います。

美しい映像と音楽で心洗われたい方、青春時代の純粋さを取り戻したい方、ヒロインの三葉ちゃんにもう一回会いたい方、すべからく映画館に足を運びくださいませ。

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